この文書は、数学ガール小説版の次回作の予想を並べているページです。与太話みたいなものなのでお気楽に。
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私は人様の行いをどうこうできるほど偉くはないですが、 単行本3巻全部とコミック版1巻を読んでからこちらを読まれることをお勧めします。 初見の感動が薄れてしまうのが心配ですので。 感想とかコメントとかありましたら、twitterからお願いします。新しいアイデアっぽいのが書いてあります。これがもしあなたのアイデアと被っていたら、、、 そのときはごめんなさい。私は、このアイデアについて、あなたをアイデア泥棒と非難するつもりはありません。 本当に冗談半分に書いてますので、気楽にどうぞ。
一つ目の予想は、「僕」のライバル(男性)の登場です。「僕」と同じ高校。 数学能力は「僕」と同じぐらいか少し下程度。 (だから学年トップグループのちょっと下。第3巻の成績順位で「僕」と入れ替わった人と設定してもよい。) 放課後の図書館での数学談議に参加してくる。で、(ここが重要だが)テトラちゃんに惚れて(!)、 アプローチをかけてくる(!!!)。テトラちゃんはちょっと困るが必ずしも悪い気はしない。
こんな設定を放り込んだらどうなるかな?ラブコメパートとしては緊張感が上がりそうな気がする。 本作品のラブコメパートは盛り上がっているんだか無いんだかよくわからない感じだが、 これをやったら動かして行かざるを得なくなるような。
さて、「僕」はライバル君にどんな印象を持つだろうか?テトラに惚れてるとすると、 さすがに「僕」が鈍感でも焦りだすかもしれない。ライバルという設定なので、第一印象が 悪くなるように物語を進めてもよいだろう。 けど数学に対する能力と姿勢は認められるようになるだろうな。 「僕」とはまた違ったアプローチをするという設定をライバル君に与えてもよいだろう。 (図形とか幾何が得意とか?「僕」が理学部的なら、ライバル君は工学部的なセンスで数学するとか?)
で、例えばこんな筋がでてくるんだ。
放課後の図書室。「僕」とライバル君で村木先生の問題を解いている。二人で色々アイデアを出すが、 なかなか解に結び付かない。ちょっとあきらめムードが漂い始める。 そこへ、ミルカさんとテトラちゃんがやって来る。テトラちゃんがその問題と男子2名の考察を聞いて、 解へつながることをふとつぶやく。 (何故テトラが気がついたか?村木先生は女子2名に男子2名に出した問題と本質的に同じ問題を出していたから。 村木先生のいつものやり方。) 驚く男子2名。ちょっと笑いながらテトラは賢いというミルカさん。 驚く男子2名を尻目に女子2名は別の机に向かっていく。 改めてテトラに魅かれるライバル君。
上手くやれば、「僕」とライバル君のやり取り次第では、女性読者にもアピールできるかも?(なんだそりゃ)
けどこの案はラブコメパートというか、ストーリ全体に紙幅を求めだすだろうから、そういう意味では やりにくいだろうな。数学パートの紙幅を犠牲にはしないだろうし。 いや、もっと冷静に考えれば、結城さんはそもそもライバル君の設定そのものを気に入らないような気が(なんとなく)する。 これは無いかもしれないな。。。
2番目の予想。時間設定は「僕」が1年生の時の物語です。 第1巻の1章と2章の間ぐらい。テトラ、ユーリはまだ登場しない。 「僕」とミルカさんで、数学の色々な問題を解いていく。 フェルマーの最終定理とかゲーデルの不完全性定理みたいな大テーマは取り上げずに、 数学のコネタをオムニバス的に進める。ラブコメパートは薄めでよい。特に盛り上げる必要なし。 まあ、1巻第2章にスムーズにつながればよいわけだから、しばらく口をきかないぐらいの喧嘩をしててもよい。
エィエィは1年生のはず。やろうと思えばエィエィとミルカの出会うところもストーリに入れられるかも。 エィエィが初代であれば、フォルテシシモ創立の話とかもできるかもしれない。これはこれで面白そうかも? ミルカさんがピアノ上手ってことに「僕」が初めて触れてちょっと驚く、とか。 登場人物の知っていることについて前後の巻の内容と矛盾が出ても多少は気にしない。
意外と、いや結構やりやすい?けど、テトラ、ユーリが出てこないのは不満を持つ人もいるだろうなー。 (ミルカさんが出てこない数学ガールなんてものがあったら、まあ許せないわけではないけど面白くないかも。) そういう意味では、実現はしないかも。
3番目の予想は、世界設定を剣と魔法の世界に変えます。 シャープペンシルの代わりに無限に書ける魔法の羽ペンが出てきます。
ミルカさん役はとある貴族のお嬢様、「僕」役は、ミルカの乳母の孫、(ベルばらで言うところのオスカルから見たアンドレ。) テトラちゃんは、ミルカ家の使用人(メイドさんです)、と設定する。 テトラを近くの教会のシスターにする案もあるだろうが、やりにくそうな気がするし、 近くに居てもおかしくないということでやっぱり使用人かな。
ユーリ役はどうしよう?「僕」の従妹でもよいんだけど、せっかくファンタジー設定だし、人外はどうだろうか? ミルカ家に300年伝わる絵画に閉じ込められてる妖怪とか。で、数学をやるときは絵から出てくる。 時たま髪の毛が金色に光ると。なんの不自然もなくやれますね。
この設定は、登場人物の年齢をがっちり決めなくてよいから、長続きさせられそうな感じ。 ただ、世界設定を考え直さないといけないからそれは面倒そうだ。 現実世界での数学史を物語世界にどう織り込むか?とか。 あと、ラブコメパートはそもそもどうなるだろう?とか (それほど大変でもないかな?) 剣と魔法ものと言えば、戦争とか冒険アクションが出てきそうだが、この登場人物では そんなのには参加できないだろう。そういう意味で、あまり設定を生かせないかもしれないのは マイナス要素だな。
話は飛ぶが、「僕」→戦士、ミルカさん→魔法使い、テトラちゃん→僧侶、ユーリちゃん→盗賊という対応は意外としっくり来そうな気がした。 いやいやいや、彼らに冒険者は無理ですって。
当たるかなー?でも結城さんはエイプリルフールネタで関孝和の和算 とか出してるぐらいだから、こんなネタはとっくに思いついてとっくに破棄してるかもな。 これもなんだか外れそうだ。
「僕」とミルカさんは高校3年生になりましたね。3年生と言えば受験対策向けの授業が出てくるでしょう。 さて、新任の荻野先生が彼らの高校に赴任してきました。荻野先生は数学の先生です。熱血教師です。
荻野先生の講義ははいつもこんな具合でした。
「接点を置くことからスタートしてください。」
「あのなぁ、(a,b)だったらおまえらはぁー、 俺の言うとおりしてくれるんだよ。こうやると大変そうだから。 」
「ここが原点だとぅー、突然、誘惑に負けてぇー、 y=mxなんて置いちゃう輩が多いんだよね。」
「ダメだよぉー。どんな簡単な点でもぉー、誘惑振り切ってこうだ。 」
「こっから出てくるのはなんだぁー?接点t、(a,b)を通るように引いたときのぉ!接点t! 」
「だからぁー、この点とこの点とこの点が出るわけだぁー。 」
「この点は出ねえよぉぉ!(a,b)通らない接線なんだからぁー 」
お分かりの方もいらっしゃるでしょうか?2004年ごろ流行った荻野先生(代ゼミ)です。 (知らない人は、まとめサイトを見てみて) こういうのがいたら面白いかな?と。もちろん数学的には真面目です。
でも、世界観は違うし、荻野先生の数学はもろ受験数学だし、 本当にやったら代ゼミからクレームは付くだろうし、やったら面白いだろうけど、これはないかもなーーー。
最後までしょうもない話にお付き合い下さいましてありがとうございました。 結城さんの次回作に期待しましょう。
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